Webディレクターとして初案件から学んだことの後編です。
前編を読んでいない人へざっくり3行でサマると、
・肩書だけWebディレクターが初案件で
・ 年間キャンペーンを伝言ゲーマーとして担当した結果
・障害が起きて多数のお問い合わせが来た
というのが前編でした。
※お時間がある方は前編をお読みいただけると話の流れがよりわかると思います。
障害の原因
キャンペーンのリリースから3週間目の休日に起きたトラブル。
最初の問い合わせから半日ほどで収束したものの、 多数のお問い合わせが寄せられた。
原因は、スタンプを処理する有効期間の設定ミス。
※ エンジニアが開発時に期間設定を一時的に修正したものが、 そのまま残っていたために起きたものだった。
その後の1ヶ月
トラブルが起きた後の1ヶ月は毎日が昼ドラみたいな展開だった。
どうして今回のトラブルが起きたのか?を、営業担当も交えてミーティング。
営業担当は自分と同い年くらいで、情熱あふれる新卒の20代の若手。 ところどころで少し苛立ちが垣間見えていたように思うが、 起きた原因を極めて冷静に理解しようと努めていたようにも感じる。
最終的に彼が板挟みのような形になったので、 クライアントとのメールのCCに途中から追加してもらい、直接把握することになった。
そのときすでにスレッドの件数は50を超え、 メーラーの件名は「Re:」で埋め尽くされて、本当の件名が見えないくらいだった。
彼のメールに対して、 クライアントはかなり細かく、 1つ1つ、なかなかの長文がかえってくる。
「補填」「温度感」「そもそも貴社の体制は・・・」
安全地帯でお茶を飲んでいた兵士が、 いきなりヒリヒリする最前線に放り込まれた気分だった。
突然の交代
数日して、営業担当が変わった。
社歴長めでベテランの人だ。
メールを見ると、 若手の彼が丁寧な文体で返答していたのに対して、 比較的短いワードで、要点を踏まえて返答しているように見える。 そしてなぜかちょっと強気な感じがする。
結局その人も、なぜか1週間で交代してしまった。
最終的には、社歴が短い中途入社の営業が担当に。
なんとか着地の方向性がおぼろげに見えてきた最中、メールベースの話から、 一度、先方の部長とのミーティングになった。
このミーティングに同席したが、 内容は正直あまり覚えていない。
ただ、「温度感が高い」 「補填については」「事象が繰り返されないように」
の3つのワードは今でも覚えている。
結局最初の営業担当はほどなくして辞め(もともと退職がきまっていたそう)、2人目の人は経緯が最後までよくわからなかった。
最終的には、何度かの経緯報告書と再発防止策の内容の協議、修正の末、 なんとか案件は着地に向かっていった。
はじめての案件からの学び
「自分が舵を取る」
初めての案件はこのように大失敗だったが、
一番大切なことを学んだ。
それは「自分が舵を取る」ということ。
ディレクターとはスケジュールを切って、資料を作る人ではなく、目的に向かって、ヒト・プロセス・コストを適切に管理し導いていく役割であると。
その役割である以上、どんなミスやトラブルでも自責である。
今回の原因で言えば、期間設定のミスがあった。
例えば、その期間設定のチェックを行うタイミングやタスクをスケジュールに組み込むなど、主体的に動く。
たとえ直接的な関与が薄い原因だったとしても、「次に改善するためにはどうするべきか?」を自分ゴト化して捉えられるかどうかが鍵をにぎし、経験の蓄積の度合いも変わってくるということを肌で感じた。
必要なスキルはまだわからないけれど、 「自分が舵を取る」というマインドが重要だと肌で知った案件でした。
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